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2007.12.31

謹賀新年

Nenga
著者近影

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2007.12.26

コーヒー雑記 9

突然、マクベイの目の前にスパロゥの姿が横切った。
「あ!この野郎、いったいどうしてこんなところに居やがる?幻覚か、それにしても嫌な幻覚だ。」
ニヤニヤと笑う顔が窓から覗いた。
ペトリューシカの顔の部分は窓になっていた。
その窓から、覗き穴を覗き込むと、依然と船外活動服をまとったスパロゥの姿と、背後に奇天烈、奇怪な海賊船が見えた。
「マクベイ、絶体絶命だな。」声がすぐの耳元で聞こえる。
「まったく嫌なやつが、現れちまったものだ。ここがどこだか分かっているのか?スパロゥ。」
「ああ、分かっているさ、マクベイ。地獄のようなコーヒーの味はどうだった?」
「ああ、最高…、どうして知っていやがる?なんでだ?どうして貴様が居る?俺は、絶対の孤独と、死に直面する、冒険家としてはただならないところなのだ。放っておいてもらおう!」
「これは幻覚じゃないぜ、マクベイ。
俺にしても、難破船の救助は船乗りの高潔なる使命さ。救助は、ホロ苦いコーヒーの味わいを終わってからの方がマナーがいいに決まっているだろう?」
「貴様のような海賊野郎にマナーがあったとはな。私の貴族としてのプライドが許さん。このままに捨ておけ。」
「見上げたお言葉だよ。マクベイ、そこまで言うならしかたがない。いい旅を祈るぜ。じゃあな!」
スパロゥは窓から消えていった。

ブラックコーヒーのように濃い宇宙に、マクベイの白銀色の渦が痕跡も残さずに落下していった。

この後つづくのか?

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2007.12.07

コーヒー雑記 8

地獄のように熱いコーヒー、黒いコーヒー、という台詞がある。
なぜか天国ではないのだ。
此処のところに私は気持ちをそそられる。
どこかほっとしたい時にコーヒーをやるが、それは荒れ狂う嵐の渦中や、休戦中だったりする。
問題は解決してない。それどころか地獄を見るのはこれからかも知れない…。
こういうコーヒーほど、身にしみるものは無いと思う。

「船は完全に通信を遮断されていた。原因不明の磁気嵐を抜けるとマクベイの乗るローンウルフ号は、すべてのコントロールを失った。緊急電源装置に切り替え、マクベイは船外活動までし、調査したが、
地球に戻る手立ては無かった。戻ったマクベイの視界に、小窓の6時の方角からぐんぐんと見えてくるものがある、周回する衛星の火山の噴火だ。
マクベイは自分専用のパーコレーターでコーヒーを入れた。
無機質な気持ちで、黒々と濃いコーヒーを味わいながら、静かにその噴火を眺めた。
深焙煎のいい香りとともに、その地獄のように黒いコーヒーを飲み干すと、
いよいよ空気が薄くなったコントロール室を後にした。
マクベイは、覚悟を決めた。
緊急着陸艇に乗り込みローンウルフ号を後にした。
マクベイの小さなマトリューシカのような脱出艇は、ぐんぐんと真っ暗な空間を落下していった。

つづく

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